中野市の東山付近で植物観察会を行いました。今年度も、講師には山崎先生においでいただきました。集合場所の土人形資料館の駐車場の脇には、大きなクワの木が生えています。しかし、2本生えていたクワの木の葉は大きさがまったく違い、同じ種とは見えないほどでした。このように、植物は生息している環境によって、葉の形や樹形等が大きく異なることがあるのですが、植物の同定のポイント(特徴的な葉や花の形・付き方・樹皮・樹形等)を、植物が生えている環境とかかわらせながら説明していただきました。
境内を過ぎて登山道に入ると谷筋になっていて湿っぽく、平地ではあまり目にすることがない植物が生えています。花を見るには季節が少し遅かったのですが、ヒトリシズカ・イカリソウの群落がみられ、また美しい葉を持つリョウメンシダ等が生えていました。登山道を登り尾根筋まで行くと地面の様子が変わって、乾燥した状態になり、生えている植物の様子も変わってきます。アキノキリンソウなど、秋にきれいな花をつける植物も生えていたので、いろいろな季節に植物観察をしながら登ってみるのもよいのではないかと思います。また、眺めるだけでなく、実際にふれて手触りを見たり、葉をもんでにおいをかいだり(サンショウ、ダンコウバイなど。とても良い香りがする。)、五感を通して植物に触れる事の楽しさを感じさせてくれる会となりました。
(平成23年7月 中野小学校 齋藤義和)